2010年5月30日日曜日

Prairie Town (邦題:プレーリータウン)

作:Bonnie Geisert, Arthur Geisert
日本語訳:久美沙織
原書の初版:2000年

Prairie Town (Geiserts)
Prairie Town (Geiserts)
Walter Lorraine 1998-03-30
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プレーリータウン
プレーリータウンアーサー ガイサート

BL出版 2000-05
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今から1世紀ほど前のアメリカの大草原プレーリーの街と、そこで暮らす人々の様子を描いた絵本です。作者のガイサート夫妻は、アメリカの昔の街並みを舞台にした絵本を多く発表しているの人です。この作品の最大の魅力は、何といってもアメリカの広大な空間とそこで営まれる生活を、丹念に描き込まれた絵で見事に表現していることです。

表紙を見ていただくと、建物や自然や人々など、絵がものすごく丁寧に描かれていることがわかります。エッチングという銅版画の技法が使われているんだそうです。そして、作品中の文章はシンプルなのですが、この「絵」が四季の移り変わりや人々の暮らしを雄弁に物語っています。

それぞれのページをじっくりと見ていくと、何らかの催しや事件がどこかで起きているのがわかります。例えば家の改築であったり、子どもたちのツリーハウス作りであったり。そしてそうした営みは、ページをめくるごとに段々と進行していきます。空間の広がりとともに時間の流れを感じさせてくれる絵本なのです。

子どもと一緒にページをめくりながらそんな移り変わりを探すのも楽しいですし、大人だけで読んでも楽しめる絵本だと思います。

2010年5月24日月曜日

Library Lion (邦題:としょかんライオン)

作:Michelle Knudsen(ミシェル・ヌードセン)
イラスト:Kevin Hawkes(ケビン・ホークス)
原書の初版:2006年

Library Lion
Library LionKevin Hawkes

Candlewick 2009-06-25
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おすすめ平均 star
star円高だから洋書

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としょかんライオン (海外秀作絵本 17)
としょかんライオン (海外秀作絵本 17)ケビン・ホークス

おすすめ平均
starsライオンと図書館長との心の絆
starsおはなしのスイッチON
stars考えさせられることがいっぱい
starsこんな図書館があったらいいのに・・・
starsニューヨーク公共図書館本館のシンボル君たちがモデル

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ある日、大きなオスのライオンがふらりと図書館にやって来ます。みんな最初はびっくりしますが、「大声を出したりしないという図書館のルールを守れば良い」という館長のメリウェザー女史のひと言で、ライオンは図書館を利用する人々の仲間入りをします。尻尾で本棚の掃除をしたり、子どもたちの背もたれになってあげたりとどんどん周囲の人々と打ち解けていくライオンですが、どうしてもルールを破らなければならない事態が起きてしまい…。

ライオンを主人公のキャラクターにしながらも、いわゆる「動物絵本」ではありません。いろんな出来事が起きるのはあくまで人間の世界。「人にとって大切なことは何か」ということをじんわりと考えさせてくれる絵本です。ライオンが図書館にやってくるという意表をつく冒頭、ライオンがルールを破ってしまった後の悲しい雰囲気、そしてエンディングへの持って行き方、そのどれもが見事です。比較的文字数の多い絵本ですが、3歳ぐらいから読み聞かせ出来ると思います(集中力が持たないようであれば、内容を一部端折りながらイラストをメインに楽しむこともできます)。

一歩間違えば荒唐無稽な話になってしまいそうな設定をリアルに感じさせてくれる構成と優しさに満ちたイラストのどちらもが一級品です。2006年初版とまだ新しい作品ですが、これから確実に絵本の「古典」となっていくことでしょう。

2010年5月20日木曜日

Wild About Books (邦訳は無し)

作:Judy Sierra (ジュディ・シエラ)
絵:Marc Brown (マーク・ブラウン)

Wild About Books (Irma S and James H Black Honor for Excellence in Children's Literature (Awards))
Wild About Books (Irma S and James H Black Honor for Excellence in Children's Literature (Awards))Marc Brown

Knopf Books for Young Readers 2004-08-10
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サンディエゴ動物園に行ったときに買ってきた絵本です。図書館で働くモリーさんが、ある日間違って移動図書館の車で動物園に行ってしまいました。ところが、車を停めて本を出すと動物たちが興味津々の顔つきで覗きこんでいます。モリーさんが読みきかせをしてあげると動物たちはたちまちこの「本」というものにのめり込み、自分たちの好きな本を読んだり、小説や俳句を作り始めたりと活動を広げていきます…。

場所が場所なだけに、本当にいろいろな動物たちが出てくるのですが、表紙を見ればおわかりいただけるように、暖色をベースにしたイラストが本当に素敵です。サンディエゴ動物園内のショップには動物関連のいろいろな絵本が置かれていましたが、パッと目を惹かれたのがこれでした。中には少し難しめの単語が出てくるところもありますが、内容はわかりやすいものです(アメリカでは4~8歳向けとなっています)。絵を見るだけでもすごく楽しめる絵本です。